今回は、一橋大学数学(2021年後期 第5問)の解説をしたいと思います。
問題
次の [Ⅰ],[Ⅱ] のいずれか一方を選択して解答せよ。
[Ⅰ]
は実数とする。 を満たす正の整数 が存在する点 全体の集合を, 平面上に図示せよ。 [Ⅱ]
(一橋大学)は微分可能かつ導関数が連続な関数とする。 であるとき を示せ。
解答
[Ⅰ]
(ⅰ)
・
・
よって、任意の
(ⅱ)
(ⅲ)
よって、任意の
(ⅳ)
(ⅰ)~(ⅳ)より、求める集合を図示すると、下図の網掛け部分のようになる。ただし、境界は含まない。

下図の網掛け部分(境界は含まない)

[Ⅱ]
部分積分により
ここで、
両辺を
解説
[Ⅰ]
題意を正確に理解するところが最大のポイントです。
つまり、ある点
平面を象限ごとに区切って場合分けする方法もありますが、与式の形から
特に
もし文字式で判断できなければ、
[Ⅱ]
与式左辺の被微分関数をいきなり置換積分しようとすると、
そこで、置換積分ではなく部分積分をしてみると、
また、定積分の微分に関する公式
そのため、置換積分をして被積分関数を
置換積分や部分積分など、微分・積分に関する計算手法をマスターしていなければ解けない問題です。
まとめ
今回は、一橋大学数学(2021年後期 第5問)の解説をしました。
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