京都大学 物理 2022年 問題Ⅰ 解説

今回は、京都大学物理（2022年 問題Ⅰ）の解説をしたいと思います。

前文

　次の文章を読んで，$\text{｜}$ に適した式または数値を，それぞれの解答欄に記入せよ。なお，$\text{｜}$ はすでに $\text{｜}$ で与えられたものと同じものを表す。また，問１，問２では，指示にしたがって，解答をそれぞれの解答欄に記入せよ。ただし，重力加速度の大きさは $g$ とし，摩擦や空気抵抗，小球の大きさと回転の影響は無視し，衝突はすべて完全弾性衝突とする。

図１のように，鉛直な壁があり，水平な床面から高さ $R$ の位置より上には点 $\mathrm{O}$ を中心とする半径 $R$ の半円筒状のくぼみがある。半円筒の下端に質量 $M$ の小球 $\mathrm{A}$ が静止しており，左から質量 $m$ の小球 $\mathrm{B}$ を速さ $v$ で水平に衝突させる。衝突によって小球 $\mathrm{A}$ は水平方向の速さ $V$ を得て，半円筒に沿った滑らかな運動を開始する。運動はすべて同一鉛直面内（すなわち，図１の紙面内）で起きているものとする。

（京都大学）

⑴

問題

　図２のように小球 $\mathrm{B}$ が速さ $v^{\prime }$ で左向きに跳ね返されるとき，運動量保存の法則から
$$mv=-m{v}^{\prime }+\mathbf{\text{ア}}$$が，力学的エネルギー保存の法則から
$${\displaystyle \frac{1}{2}}m{v}^2=\mathbf{\text{イ}}$$が成立するので，$m$，$M$，$V$ を用いて $v=\mathbf{\text{ウ}}$，$v^{\prime }=\mathbf{\text{エ}}$ と表せる。これより，小球 $\mathrm{B}$ が左向きに跳ね返される条件は $M$ と $m$ を用いて $v^{\prime }=\mathbf{\text{オ}}$ と表せる。さらに，小球 $\mathrm{B}$ が床面に落下する地点と壁の距離 $L_{\mathrm{B}}$ も，$m$，$M$，$V$，$R$，$g$ を用いて $L_{\mathrm{B}}=\mathbf{\text{カ}}$ と表せる。
$V=\mathbf{\text{キ}}$ のとき，小球 $\mathrm{A}$ は半円筒の中心 $\mathrm{O}$ と同じ高さまで登る。つまり，$V<\mathbf{\text{キ}}$ のとき，小球 $\mathrm{A}$ は半円筒の中心 $\mathrm{O}$ よりも低い高さまで登ったのちに半円筒に沿って下ってくる。そして半円筒の端から放物線を描いて床面に落下する。ここで，小球 $\mathrm{A}$ の落下地点が小球 $\mathrm{B}$ の落下地点と同じであるとき，$M$ と $m$ の関係は $\mathbf{\text{ク}}$ と表せる。

（京都大学）

解答

小球 $\mathrm{B}$ が速さ $v^{\prime }$ で左向きに跳ね返されるとき、運動量保存則より、右向きの速度を正として
$$mv=-m{v}^{\prime }+{MV}_{\mathbf{\text{ ア}}}\cdots \text{①}$$が成立する。

また、力学的エネルギー保存則より
$${\displaystyle \frac{1}{2}}m{v}^2={{\displaystyle \frac{1}{2}}m{v}^{\prime }{}^2+{\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^2}_{\mathbf{\text{ イ}}}\cdots \text{②}$$が成立する。

①,②を解くと
$$\begin{array}{rcl}v& =& {{\displaystyle \frac{M+m}{2m}}V}_{\mathbf{\text{ ウ}}}\\ v^{\prime }& =& {{\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V}_{\mathbf{\text{ エ}}}\cdots \text{③}\end{array}$$

小球 $\mathrm{B}$ が左向きに跳ね返されるとき、$v^{\prime }>0$ となるから、③より
$$\begin{array}{rl}& v^{\prime }={\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V>0\\ \therefore & {M>m}_{\mathbf{\text{ オ}}}\end{array}$$

小球 $\mathrm{B}$ が左向きに跳ね返されてから床面に落下するまでの時間を $t_1$ とすると、鉛直方向についての等加速度直線運動の公式より
$$\begin{array}{rcl}R& =& 0\cdot t_1+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{t}_1^2⟺t_1=\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}\cdots \text{④}\\ \therefore L_{\mathrm{B}}& =& v^{\prime }{t}_1={{\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}}_{\mathbf{\text{ カ}}}(\because \text{③})\end{array}$$

小球 $\mathrm{A}$ が半円筒の中心 $\mathrm{O}$ と同じ高さまで登るとき、小球 $\mathrm{A}$ についての「衝突直後」と「最高点で速さが $0$ となるとき」における力学的エネルギー保存則より
$$\begin{array}{rcl}{\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^2& =& MgR\\ \therefore V& =& {\sqrt{2gR}}_{\mathbf{\text{ キ}}}\end{array}$$

$V<\sqrt{2gR}$ のとき、最高点まで登ったのちに半円筒に沿って下ってきた小球 $\mathrm{A}$ は、半円筒の下端から衝突直後と同じ速さ $V$ で水平投射される。

よって、小球 $\mathrm{A}$ の落下地点が小球 $\mathrm{B}$ の落下地点と同じであるとき、$v^{\prime }=V$ であるから、③より
$$\begin{array}{rcl}& & {\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V=V\\ \therefore & & {M=3m}_{\mathbf{\text{ ク}}}\end{array}$$

⑵

問題

　図３⒜のように，小球 $\mathrm{A}$ が半円筒の中心 $\mathrm{O}$ よりも高い位置まで登り，角度 $\theta$ のときに半円筒の壁から離れるとする。離れる瞬間における小球 $\mathrm{A}$ の速さ $V_{\theta }$ は $g$，$R$，$\theta$ を用いて $V_{\theta }=\mathbf{\text{ケ}}$ と表される。このとき，衝突直後の速さ $V$ も同様に $g$，$R$，$\theta$ を用いて $V=\mathbf{\text{コ}}$ と表せる。

次に，図３⒝のように，半円筒の壁から離れた小球 $\mathrm{A}$ が，はじめに静止していた位置（半円筒の下の端の位置）に落下し，そこで跳ね返って床面に落下する場合を考える。小球 $\mathrm{A}$ が跳ね返る面は水平と見なす。

$$\text{小球}\mathrm{A}\text{がはじめに静止していた位置に落下するのは}\cos \theta ={\displaystyle \frac{1}{2}}\text{の場合のみである}\text{。}$$これを用いると，はじめの位置に落下する直前における小球 $\mathrm{A}$ の水平方向左向きの速さ $V_1$ は，$g$ と $R$ を用いて $V_1=\mathbf{\text{サ}}$ と表せ，鉛直方向下向きの速さ $V_2$ も $g$ と $R$ を用いて $V_2=\mathbf{\text{シ}}$ と表せる。そして，小球 $\mathrm{A}$ が床面に落下する地点と壁の距離 $L_{\mathrm{A}}$ は $g$，$R$，$V_1$，$V_2$ を用いて $L_{\mathrm{A}}=\mathbf{\text{ス}}$ と表せる。

（京都大学）

解答

小球 $\mathrm{A}$ とともに動く系において、小球 $\mathrm{A}$ が半円筒の壁から離れる瞬間、小球 $\mathrm{A}$ には重力 $Mg$、遠心力 $M{\displaystyle \frac{V_{\theta }^2}{R}}$ がはたらいており、半円筒の中心方向については釣り合っているので
$$\begin{array}{rcl}M{\displaystyle \frac{V_{\theta }^2}{R}}& =& Mg\cos \theta \\ \therefore V_{\theta }& =& {\sqrt{gR\cos \theta }}_{\mathbf{\text{ ケ}}}\cdots \text{⑤}\end{array}$$

小球 $\mathrm{A}$ についての「衝突直後」と「半円筒の壁から離れる瞬間」における力学的エネルギー保存則より
$$\begin{array}{rcl}{\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^2& =& {\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}_{\theta }^2+Mg(R+R\cos \theta )\\ \therefore V& =& \sqrt{gR\cos \theta +2gR(1+\cos \theta )}(\because \text{⑤})\\ & =& {\sqrt{gR(2+3\cos \theta )}}_{\mathbf{\text{ コ}}}\end{array}$$

はじめの位置に落下する直前における小球 $\mathrm{A}$ の水平方向左向きの速さ $V_1$ は半円筒の壁から離れた瞬間の水平方向の速さに等しいから、$\cos \theta ={\displaystyle \frac{1}{2}}$ より
$$V_1=V_{\theta }\cos \theta ={{\displaystyle \frac{1}{2}}\sqrt{{\displaystyle \frac{gR}{2}}}}_{\mathbf{\text{ サ}}}(\because \text{⑤})$$

また、半円筒の壁から離れた瞬間の鉛直方向の速さは $V_{\theta }\sin \theta ={\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}}{V}_{\theta }$ であるから、はじめの位置に落下する直前における小球 $\mathrm{A}$ の鉛直方向下向きの速さ $V_2$ は、鉛直方向についての等加速度直線運動の公式より
$$\begin{array}{l}{V}_2^2-({\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}}{V}_{\theta }{)}^2=2g(R+R\cos \theta )\\ \begin{array}{rcl}\therefore V_2& =& \sqrt{{\displaystyle \frac{3}{4}}\cdot {\displaystyle \frac{gR}{2}}+2gR(1+{\displaystyle \frac{1}{2}})}(\because \text{⑤})\\ & =& {\sqrt{{\displaystyle \frac{27gR}{8}}}}_{\mathbf{\text{ シ}}}\end{array}\end{array}$$

小球 $\mathrm{A}$ がはじめの位置に落下して完全弾性衝突してから床面に落下するまでの時間を $t_2$ とすると、水平方向には速さ $V_1$ の等速移動、鉛直方向については初速 $V_2$ の投げ上げであるから
$$\begin{array}{rcl}-V_2{t}_2+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{t}_2^2& =& R\\ g{t}_2^2-2V_2{t}_2-2R& =& 0\end{array}$$$$\begin{array}{rcl}\therefore t_2& =& {\displaystyle \frac{V_2+\sqrt{V_2^2+2gR}}{g}}(\because t_2>0)\\ \therefore L_{\mathrm{A}}& =& V_1{t}_2={{\displaystyle \frac{V_1}{g}}(V_2+\sqrt{{V_2}^2+2gR})}_{\mathbf{\text{ ス}}}\end{array}$$

問１

問題

　下線部で述べたように，小球 $\mathrm{A}$ がはじめに静止していた位置に落下するのは $\cos \theta ={\displaystyle \frac{1}{2}}$ の場合のみであることを示せ。

（京都大学）

解答

小球 $\mathrm{A}$ が壁から離れてからはじめに静止していた位置に落下する時間を $t_3$ とすると、水平方向に速さ $V_{\theta }\cos \theta$ で距離 $R\sin \theta$ 進む間に、鉛直方向に初速 $-V_{\theta }\sin \theta$ で距離 $R(1+\cos \theta$) 進むので、鉛直方向についての等加速度直線運動の公式より
$$(-V_{\theta }\sin \theta )t_3+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{t}_3^2=R(1+\cos \theta )$$

また、
$$\begin{array}{rcl}(V_{\theta }\cos \theta )t_3& =& R\sin \theta \\ \therefore t_3& =& {\displaystyle \frac{R\sin \theta }{V_{\theta }\cos \theta }}={\displaystyle \frac{R\sin \theta }{\sqrt{gR\cos \theta }\cos \theta }}(\because \text{⑤})\end{array}$$であるから、
$$\begin{array}{rcl}-V_{\theta }\sin \theta \cdot {\displaystyle \frac{R\sin \theta }{V_{\theta }\cos \theta }}+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{\left({\displaystyle \frac{R\sin \theta }{\sqrt{gR\cos \theta }\cos \theta }}\right)}^2& =& R(1+\cos \theta )\\ -{\displaystyle \frac{{\sin }^2\theta }{\cos \theta }}+{\displaystyle \frac{{\sin }^2\theta }{2{\cos }^3\theta }}& =& 1+\cos \theta \\ (1-{\cos }^2\theta )(-2{\cos }^2\theta +1)& =& 2{\cos }^3\theta (1+\cos \theta )\\ (1+\cos \theta )\{2{\cos }^3\theta +(1-\cos \theta )(2{\cos }^2\theta -1)\}& =& 0\\ (1+\cos \theta )(2{\cos }^2\theta +\cos \theta -1)& =& 0\\ (1+\cos \theta {)}^2(2\cos \theta -1)& =& 0\end{array}$$ここで、$0<\theta <{\displaystyle \frac{\pi }{2}}$ より $0<\cos \theta <1$ なので
$$\cos \theta ={\displaystyle \frac{1}{2}}$$$$\begin{array}{}\text{(証明終)}& \end{array}$$

⑶

　速さ $V$ が十分に大きい場合を考える。小球 $\mathrm{A}$ は図４⒜のように半円筒の上端から水平投射され，壁から距離 $L_1$ の床面に落下する。一方，落下したときの速さと角度で，落下した位置から小球 $\mathrm{A}$ を逆向きに投げ返すと，図４⒝のように半円筒を逆向きに周り，下端から速さ $V$ で水平投射され，壁から距離 $L_2$ 離れた位置で床面に落下する。

（京都大学）

問２

問題

　これら $2$ つの距離の比 ${\displaystyle \frac{L_1}{L_2}}$ は，速さ $V$ が大きくなるにつれて $\sqrt{3}$ に近づく。その理由を簡潔に述べよ。

（京都大学）

解答

小球 $\mathrm{A}$ が半円筒の上端から水平投射されるときの速さを $V^{\prime }$ とすると、小球 $\mathrm{A}$ についての「半円筒の下端」と「半円筒の上端」における力学的エネルギー保存則より
$$\begin{array}{rcl}{\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^2& =& {\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^{\prime }{}^2+Mg\cdot 2R\\ V^{\prime }& =& \sqrt{V^2-4gR}\end{array}$$となるから、小球 $\mathrm{A}$ が半円筒の上端から水平投射されてから床面に落下するまでの時間を $t_4$ とすると、鉛直方向についての等加速度直線運動の公式より
$$\begin{array}{rcl}3R& =& 0\cdot t_4+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{t}_4^2⟺t_4=\sqrt{{\displaystyle \frac{6R}{g}}}\end{array}$$

よって
$$L_1=V^{\prime }{t}_4=\sqrt{(V^2-4gR){\displaystyle \frac{6R}{g}}}$$

一方、④より
$$L_2=V{t}_1=V\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}$$

したがって、$V\to \mathrm{\infty }$ のとき
$$\begin{array}{rcl}{\displaystyle \frac{L_1}{L_2}}& =& {\displaystyle \frac{\sqrt{(V^2-4gR){\displaystyle \frac{6R}{g}}}}{V\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}}}\\ & =& \sqrt{3(1-{\displaystyle \frac{4gR}{V^2}})}\to \sqrt{3}\end{array}$$$$\begin{array}{}\text{(証明終)}& \end{array}$$

答え一覧

⑴
$$\begin{array}{l}\mathbf{\text{ア}}\cdots MV\\ \mathbf{\text{イ}}\cdots {\displaystyle \frac{1}{2}}m{v}^{\prime }{}^2+{\displaystyle \frac{1}{2}}M{V}^2\\ \mathbf{\text{ウ}}\cdots {\displaystyle \frac{M+m}{2m}}V\\ \mathbf{\text{エ}}\cdots {\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V\\ \mathbf{\text{オ}}\cdots M>m\\ \mathbf{\text{カ}}\cdots {\displaystyle \frac{M-m}{2m}}V\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}\\ \mathbf{\text{キ}}\cdots \sqrt{2gR}\\ \mathbf{\text{ク}}\cdots M=3m\end{array}$$

⑵
$$\begin{array}{l}\mathbf{\text{ケ}}\cdots \sqrt{gR\cos \theta }\\ \mathbf{\text{コ}}\cdots \sqrt{gR(2+3\cos \theta )}\\ \mathbf{\text{サ}}\cdots {\displaystyle \frac{1}{2}}\sqrt{{\displaystyle \frac{gR}{2}}}\\ \mathbf{\text{シ}}\cdots \sqrt{{\displaystyle \frac{27gR}{8}}}\\ \mathbf{\text{ス}}\cdots {\displaystyle \frac{V_1}{g}}(V_2+\sqrt{{V_2}^2+2gR})\end{array}$$

問１
小球 $\mathrm{A}$ が壁から離れてからはじめに静止していた位置に落下する時間を $t$ とすると
$$\begin{array}{rl}& \text{水平方向：}R\sin \theta =(V_{\theta }\cos \theta )t\\ & \text{鉛直方向：}R(1+\cos \theta )=(-V_{\theta }\sin \theta )t+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{t}^2\end{array}$$が成り立つ。$t$ を消去して
$$R(1+\cos \theta )={\displaystyle \frac{-R{\sin }^2\theta }{\cos \theta }}+{\displaystyle \frac{1}{2}}g{\left({\displaystyle \frac{R\sin \theta }{V_{\theta }\cos \theta }}\right)}^2$$$V_{\theta }=\sqrt{gR\cos \theta }$ を代入して整理すると
$$(\cos \theta +1{)}^2(2\cos \theta -1)=0$$$0<\theta <{\displaystyle \frac{\pi }{2}}$ より $0<\cos \theta <1$ なので
$$\cos \theta ={\displaystyle \frac{1}{2}}$$

⑶
問２
力学的エネルギー保存則より、上端から水平投射されるときの速さ $V^{\prime }$ は
$$V^{\prime }=\sqrt{V^2-4gR}=V\sqrt{1-{\displaystyle \frac{4gR}{V^2}}}$$となるので
$$L_1=V^{\prime }\sqrt{{\displaystyle \frac{6R}{g}}},L_2=V\sqrt{{\displaystyle \frac{2R}{g}}}$$であり、$V$ が大きくなるにつれて $V^{\prime }$ は $V$ に近づくので、${\displaystyle \frac{L_1}{L_2}}$ は $\sqrt{3}$ に近づく。

まとめ

今回は、京都大学理系数学（2022年 問題Ⅰ）の解説をしました。